ジオポイント紹介

ジオパークとは、地球の活動を目の当たりにできる地質、地形をはじめ、地球活動と深く関わる景観、産業、文化などを楽しんで学べる自然公園の事です。これらのジオパークの見所は「ジオサイト」と呼ばれます。
ジオパークには、世界ジオパークと日本ジオパークがあり、日本ジオパークは36地域、そのうち、世界ジオパークは7地域です。(平成26年9月現在)

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紹介写真

三陸ジオパークは、2013年9月に日本ジオパークに認定されました。青森県八戸市~宮城県気仙沼市までの3県16市町村にわたる日本一広大なジオパークです。
この三陸ジオパークには48カ所の「ジオサイト」があります。

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風景、歴史、風俗や食文化を楽しむことができるみちのく潮風トレイルでは、この三陸ジオパークのジオサイトも多数堪能する事ができます。
ここでは、みちのく潮風トレイル八戸・階上ルートにある、2ヶ所のジオサイト「蕪島、種差海岸(八戸市)」と「階上岳(階上町)」の見所ポイントについて紹介したいと思います。

 

蕪島

角ばった岩肌は、今から1億3千万年前頃(中生代前期白亜紀)の大規模な火山活動で噴出した火山灰や火山礫が堆積してできた岩石です。
ウミネコの一大繁殖地として天然記念物にも指定されています。ウミネコは国内ではほとんどが断崖絶壁や離島で繁殖するため、間近で巣を観察する事が出来るのは蕪島だけです。
また、この島にある蕪嶋神社は漁師の守り神として信仰を集めてきました。

蕪島

 

大須賀海岸

鳴き砂の浜として有名で、遊歩できる砂浜として国内では最大規模のひとつとして知られています。鳴き砂は、歩くとキュッキュッと鳴くような音がする砂で、石英(クォーツ)粒が擦れる際の振動で音がでると言われています。表面が汚れると音が出なくなってしまうので、地元の方々が砂浜を守り続けていると言われています。

大須賀海岸

 

淀の松原

大正4年(1915年)地元の青年団によって魚付林や防風林として植林された樹齢90年以上の約3㎞にわたるクロマツの林です。クロマツは、塩害に強く、葉は細いので強い風に逆らわずに風の力を弱めることができ、この地方特有の「やませ」と呼ばれる夏に吹く北東風を防いできました。近くの海にはウミウやヒメウの糞で岩全体が白くなった白岩があります。

淀の松原

(左)淀の松原 (右)白岩

種差天然芝生地

なだらかな起伏を持つ自然の大芝生原が水際まで広がっています。この一帯の海岸付近では砂丘が発達し、内陸側では海成段丘が広がっています。 ここは、八戸藩の主要な馬の育成牧場「妙野牧」の一部でした。南部藩は江戸時代には名馬の一大産地として全国に優秀な馬を送り出していました。天然芝生地もこのような環境下で形成されたものです。

種差天然芝生地

 

階上岳

階上岳(標高740m)は、平坦な海成段丘の上に牛が寝そべっているような、なだらかな稜線が続き「臥牛山」(がぎゅうざん)の愛称が付けられています。
階上岳を造る岩石は「花崗閃緑岩」(かこうせんりょくがん)という花崗岩の仲間です。また階上岳山頂に湧き出る「龍神水」(りゅうじんすい)と呼ばれる大変珍しい名水があります。
8合目にある大開平は、太平洋を望む雄大な景色を楽しむことができます。約2万本の山ツツジの群生地として知られ、辺りを真っ赤に染める6月上旬には、多くの観光客が訪れます。この近辺は長い間、牛や馬の放牧が行われており、牛が食べない山ツツジが多く残ったと考えられています。

階上岳

(左)階上岳山頂 (右)大開平

 灯明堂

日本最古の「灯台」と言われる「灯明堂跡」は、小舟渡(こみなと)岬付近を航行する船の安全を願い1729年(享保14年)津要(しんよう)法師によって建立されたと伝えられています。
300段近い階段を上りきると、灯明堂にたどり着きます。海岸までは4㎞程の距離にあり、灯明堂の灯りはよく見えたと言われています。

灯明堂

 

寺下観音

奥州南部糠部三十三ヶ所巡礼一番札所です。観音堂の中には千数百年前に行基(ぎょうき)という高僧が伝えたという観音像が安置されています。境内には、近畿地方の観音像が集まった近畿三十三観音の石像があります。
また観音堂のほかに、潮山神社があり神仏混交の地として古くから信仰されてきました。寺下の滝は風化により取り残された花崗岩の間から落差1mほどの滝が流れています。川底には花崗岩が風化した砂「白マサ」が堆積して神秘的な白い沢を形成しています。
毎年5月第3土日に開催される、例大祭には県内外から大勢の人が訪れます。

寺下観音

 

階上海成段丘

階上段丘の高さは、海岸付近で10~30mほどで、遠浅の岩礁が続く大蛇(おおじゃ)海岸や、天然芝が自生する小舟渡(こみなと)海岸など、変化に富んだ海岸地形を生み出しており、この複雑な地形は、ウニ・アワビなどの海産資源の宝庫となっています。一方、背後にはなだらかな台地が広がっており、江戸時代は馬の育成牧場として利用されていました。また、数多くの巨木や古木が残されています。やませ(夏に吹く北東北風)に強い品種の階上早生そばも有名です。

階上海成段丘

 

監修 三陸ジオパーク推進協議会